SHERLOCK(シャーロック)S2#1「ベルグレービアの醜聞」
今回は「いつの間に!?」が多い回でした(笑)もちろん随所にユーモアが。007を匂わせるものとか。
第1シーズンの気になるエンディングから始まります。
いつの間にか古典的な探偵の代名詞となってしまった“シャーロック・ホームズ”。しかし、元来、彼は非常に現代的な男だった。シャープで気難しく、ちょっとアブナイ男。今、シャーロックがその本来の姿で戻ってくる。自称“コンサルタント探偵”のシャーロック・ホームズと、元軍医ジョン・ワトソン。シャーロックの頭脳とジョンの現実主義が融合し、複雑な迷路のような謎をひもといていく。コナン・ドイルの原作を大胆にアレンジした「21世紀版シャーロック・ホームズ」誕生!(C)Colin Hutton(C)Hartswood Films 2012
新聞ではなくネット、電報ではなくメール、馬車ではなくタクシーで事件に挑む! 探偵シャーロック・ホームズ21世紀に現る!
以下、ネタバレ含め感想ダラダラ。
緊迫した空気の中、まさかのジム・モリアーティの携帯に着信が。しかも「Stayin' Alive (生き続ける!)」という場違いな着信音。何故その選曲!?ちょっとだけ気まずそうなジム。
二言三言話したと思えばいきなり怒号。やはり激昂しやすい性分。
幸いにもモリアーティの都合で難を逃れた。ステイン・アライブなら仕方ない。
ワトソンはS1#1で医者に勧められていた「ブログをつけること」がシャーロックとの共同生活から捗るようになり、また人気も上々。シャーロックのブログがマニア向けなのに対し、ジョンのブログはきっと大衆的でハードルが低いのもあるでしょう。ブログタイトルにする事件名のセンスもなかなか(「オタクな通訳」で笑ってしまった)。購読者も多く存在するようで、結果、シャーロックのところにより依頼が舞い込むように。
しかしシャーロックが求めるのは「謎」。興味のない依頼と来客を次々一蹴。
そしてジョンのブログタイトルにダメ出ししまくる日々。
新聞記事には「ネットで話題の変人」と騒がれるほどの人気。
ハドソン夫人がたまに?片付けに部屋を訪れる。よく見れば部屋に頭蓋骨戻ってきていました。新しいのかな?あと壁紙も変えましたね…修理したんですね。またスマイルマーク描いてあるけど。婦人がおもむろに冷蔵庫を開けた時はひやっとしました(S1#3の生首的な意味で)。よかった、首はなかったと思ったら…親指入っていた。意外にも冷静なハドソン夫人。流石ハドソン夫人!
そこへ転がり込んできた依頼人と依頼は遡ること14時間前。
田舎道でエンスト。遠景に人影。バックファイヤーの音、直後遠景の人影が消える。よくみれば頭から血を流し倒れ、死んでいる。自分が殺したかも、と駆け込んできた。
現地の警部にレストレード警部から「怒らないでね」と忠告。シャーロックが来るかと思えば現場にはジョンが派遣される。シャーロックはシャワーを浴びていた。
パソコンのカメラ越しに事件現場を検分。被害者は鈍器で殴られたようですが凶器もない。現場の警部は車の持ち主を容疑者と考えるが、シャーロックは車の持ち主は心臓が悪いことを罵倒と共に告げそれはないと断言。
そんな捜査中にシャーロックにはお迎え、ワトソンにはヘリが。
そのままバッキンガム宮殿へ。
スーツは支給されたけれどシーツで来たシャーロックをまじまじと見つめ、たしなめるよりもパンツの有無を聞いて笑うジョン。
さて誰が二人を呼んだのか?まさか陛下が?と思えば、マイクロフトwwww
ではなく、マイクロフトを介してさらに上の方からの依頼でした。
依頼を断り退室しようとすると、マイクロフトに纏っていたシーツを踏まれる。
とっさに隠すシャーロック。尻が見えるのはイヤなんだwww
ちなみにこのシーンでカンバーバッチは転倒したらしいです。丸太みたいにwww
服を着て仕切りなおし。
依頼はアイリーン・アドラーという女王様のもつ”写真”。マイクロフトからさらっと童貞を匂わせる発言。容赦ないです、マイクロフト。
善は急げとシャーロック、アイリーン互いに戦闘服にめかしこむ。臨戦態勢。
顔を殴るようワトソンに頼むがぐだぐだ言うので一発見舞うとそのまま乱闘に。やり過ぎワトソン。楽しそう。
アイリーンは優雅に服を選び、化粧をする。
強盗に襲われ助けを求めるふりをしてアドラー宅にあがりこむ。ダメな人間ベタな演技。失笑しながら招き入れるメイド。
対照的すぎて笑いが止まりませんwww
さて、アイリーンは…まさかの全裸!!なんという勝負服!!!
ジョン「…急展開?」
シャーロックも動揺する。全裸もさることながら、対象のプロファイルが全くみえない。まさにミステリアス…なにも分からない。目のやり場に困るとシャーロックのコートを羽織らせる。
世間話のようにバックファイヤー事件の推理。キーとなったのは「音」。
大きな音がすると人はその方向に目をやり、次に大切なものに視線が向く。その心理を利用してアイリーンの隠し場所を炙り出す。
原作ではシャーロックが牧師に扮し発煙筒を使って隠し場所を炙り出す、という流れなのでうまく踏襲しつつ現代版のアレンジ。素晴らしい。
そこへアメリカ人――CIAが乱入。
金庫の仕掛けがトリガーに、敵を一掃。
どさくさに紛れて写真――彼女の携帯を入手するが、奪取失敗。アイリーンに打ち負かされる。
バックファイヤー事件の真相はブーメランで自爆とは…。バックファイヤーの音を聞いて振り返ってしまったことで返ってきたブーメラン後頭部に直撃…。
目覚めると自室。そしてドアにはアイリーンに羽織らせたコートがかかっている。来てたのね…。「コートを返しに来ただけ」というのは実際に来た時のアイリーンの囁きだった。
するとコートから喘ぎ声。
アイリーンの写真に関して言われたとおりマイクロフトに報告。彼女はゆすりなどに使わないこと。なので放っておけと指摘。
ハドソン夫人に口答えすると、一斉に責められるマイクロフト。
ハドソン夫人は最強の大家/母だ。
アイリーンはコートのポケットに入っていたシャーロックの携帯に自分のアドレスを登録。ついでに着信音を刺激が強すぎる「ああん♡」に変える。
クリスマスに年末の挨拶。モリーもやってくる。モリーもちょっと変人。しかしシャーロックは上を行く変人/人非人。プロファイルして大墓穴というか地雷を踏みまくる。メッセージカードが痛い…。しかしもアイリーンの着信。気が休まらないモリー。
暖炉に見慣れないプレゼントボックス。いつの間に置いた!?しかも中身がアイリーンの携帯…これを手放したということは…。
安置所にそれらしき女性の遺体が。顔は潰されてしまっていたが、遺体を一瞥しアイリーンと判断(スリーサイズ?)。
モリーはもやもやどころか傷心。
ジョンの方は…いつの間にジャネットという恋人が!?しかしマイクロフトの頼みもありデートキャンセル、関係もキャンセルに。…サラとは続かなかった…な!
シャーロックはアイリーンの携帯のロックを外そうと思考を巡らすが思いつかない。
I AM [ ][ ][ ][ ] LOCKED
4文字のパスコード。アイリーンは携帯は私自身と言っていた。
ふと、ブログのカウンターが不自然に「1895」で止まっていることにメッセージ性を感じ入力するが…不正解。なんだ、カウンターはただのバグが…。
ジョンはまた不意に呼ばれマイクロフトかと思えば、まさかのアイリーン!身の危険を感じて携帯をシャーロックに、アイリーン自身は身を隠すために死亡を偽装したのだという。しかし無事な今、携帯を取り戻したいので手伝って欲しいと言われる。
しかしジョンは拒否。無事なことをシャーロックに伝えろと怒鳴るジョンに、売り言葉に買い言葉的にアイリーンはシャーロックにメールを送ると、側からあの着信音が。
シャーロック、ジョンを尾けてたwww
三者三様の気まずい雰囲気に。
シャーロックは動揺しつつ帰宅すると…不自然なドアの傷(押し入られた跡)、放置されたままの掃除用具、壁の傷(引きずられ抵抗した跡)が…!
ハドソン夫人の身に危険が!?
アイリーン邸で会ったアメリカ人達が夫人を人質に携帯端末を要求。シャーロックはアメリカ人を宥めつつ、冷静に夫人の安否確認。見れば乱暴に扱われた怪我が。てめー、殴りやがったな!?
怒り心頭のシャーロック。
遅れて帰ってきたジョンがドアをみると「犯罪進行中、どうぞ入って」 のメモが。慌てて中に入ると厳重に捕縛されたアメリカ人が。
シャーロックは宇宙の歪みを正すため、レストレード警部に警官と救急車の手配を手早く済ませると…
窓から落とす刑、INゴミ箱。
レストレード警部「で、何回窓から落ちたの?」
シャーロック「途中で回数忘れた」
ちなみに件の携帯端末はとっさに夫人が隠し持っていた。ハドソン夫人…パネェ!!!「ハドソン夫人がベイカー街を去ればイングランドは滅亡だ!」
大晦日、バイオリンで「蛍の光」奏で、アイリーンに新年の挨拶をメールで送る。
しかし一向にロックは解除できない。
もしかしてと思って入力した221Bも、アイリーンを騙して入手した1058も、アイリーンの携帯のロックを解除できず入力制限はあと一回に。
まったしばらくして、突然依頼人としてアイリーンはシャーロックの寝室に現れます。
写真以外にアイリーンが狙われる情報――「世界を救うメール」というアルファベットと数字の羅列。
シャーロックは一瞬にしてその意味を解読。
「これは飛行機の座席表だ」
しかし引っかかるものがある。それにシャーロックが気づいた時には遅かった。
解読されたメールの情報はアイリーンから一番知られたくない男――ジム・モリアーティに知られてしまった。
犠牲者を出さない「コベントリーの悲劇」のためマイクロフトが用意していた策。
旅客機にすでに死亡している人を詰め、テロリストに空中で爆破させる。少し前にも同様のプランは実行していた(冒頭の依頼の一つ、飛行機テロの遺体が車のトランクにあったもの)。
そして今回のフライト計画の片鱗は、ホームズが一蹴していた依頼の中にもあった。冒頭の死者に関する依頼…。
ホームズがつまらんと一蹴した事件が大きな陰謀の末端だった。
メールを解読してしまったがためにテロリストにも当局が爆弾を察知されていることがバレ、双方計画は中止に。
そして携帯を餌についにアイリーンは国家をゆする。シャーロックに携帯を半年預けていたが、シャーロックにも解けなかったパスコード。試すことが出来るのはあと一回。
アイリーンは勝利を確信するが、シャーロックはパスコードをついに見ぬいた。
彼女に触れた時に確信していた。全て嘘だと言いはるが、嘘でないものを。
おもむろにパスコードを入力。
I AM 「SHER」LOCKED
アイリーンらしさ。まさにアイリーン自身。絆されていたのはシャーロックだけではなかった。「LOCK」とかけて、想い人の名前を身を守るパスコードにしていた。
その後、テロリストに捕まりアイリーンは死亡したとマイクロフトから伝えられる。
うまく言い出せないジョン。
アイリーンの遺品として携帯を預かる。
沢山の他愛のない内容のメール。最後のメールは「さようなら、ミスターホームズ」
最期の時、「さようなら、ミスターホームズ」と打った時…あの着信音が!
いつの間に!?
マジでいつの間に!?!?
引きこもりみたいなシャーロックがいつの間に!?!?!?
ホームズを出し抜けるのはホームズだけだった…!
着信音がステイン・アライブ(生き続ける)を指し示す今回の回。「ああん♡」はまさにほとばしるリビドー、いえ、生きる力!
観終わると非常にすっきりというかスカッとする回でした。
ユーモアも抜群で第一話ながら非常にボリュームのある回だったと思います。