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せっかくなんで観た映画を徒然なるままに

「インディー・ジョーンズ 最後の聖戦」の聖杯について妄想してみた

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幼少の頃から観て好きなアドベンチャー映画の殿堂の一つです。テンポよく飽きさせない展開や、笑わせてくれる台詞、また過去作品などを知っていればクスっとくるオマージュ、今聞いても飽きない曲…。褒め過ぎかもしれませんが私個人はインディー・ジョーンズシリーズの中では一番好きです。

 

さて、改めて視聴して、ふと最後の聖戦で求めた宝、聖杯について疑問が出てきました。

あれって本当に聖杯だったの?

聖杯――キリストの血を受け奇跡(神の御業)を顕現させる聖遺物。最後の聖戦では不死をもたらす伝説が付随しています。

 

<<!!ATENSION!!>>

歴史に明るいわけでも、映画事情に明るいわけでもなく、あくまで妄想です。

 

・聖杯を守る秘密の宗教集団「十字剣の兄弟」はハタイ共和国という架空国家の中東系の人員で構成されていました。恐らく現地で結成された集団で、代々その務めを果たしてきたイスラム教圏の人。

・しかし、実際に聖杯を守るのは最初の十字軍の騎士で三兄弟のうちの一人。帰郷先か、とりあえず没後はヴェニスに埋葬されたようなので一応キリスト教圏の人。

 

宗派の違う存在がそれぞれの方法で聖杯を人目から隠していた。余談ですがこの辺関係の映画では「キングダム・オブ・ヘブン」がすごく好きです。

さて、異なる宗派ですが聖杯を守ることに関しては共通の見解を持っているようで、帰還した騎士の盾にも十字剣があるところをみると接点はあったはず。

 

・十字剣の兄弟は聖杯の探求をするものをことごとく抹殺。→誰も近づかせない。

・聖杯の霊験で生きながらえていた騎士は仕掛けの先に籠城。致死性の試練付き。→誰か引き継ぐにしても相応しい者を。

 

と、考えると聖杯をどうしたいかに関しては意見が違うように感じました。

 

また、聖杯そのものも非常に不便、というか怪しいツールです。

 

まず「”大いなる紋章”――十字剣の紋章を超えてはならない」という禁忌が付いています。

騎士は”不死性”は紋章を超えると失われると言ってたので、言葉だけでとらえると聖杯が紋章を超えても癒やしの力そのものは失われないかもしれない…しかし紋章を超えたところ神秘の神殿そのものが大崩壊。

つまり聖杯を持ち出すこと自体が禁忌だった、と。

 

これは聖杯を”守る”というよりは”封印”していたのではないかという印象です。

 

なので最後の聖戦の聖杯は聖遺物ではなく”呪物”だったのではないでしょうか?

 

騎士はその聖性により延命していたので、その奇跡を強く強く信奉していたようですが、十字剣の兄弟の者はその存在を一般の知るところにならないよう死力を尽くしていた。

 

私が想像した最後の聖戦の聖杯は…

十字軍遠征の際に呪物に変わってしまったもの、ではないでしょうか。

 

十字軍は遠征の際、虐殺や略奪といった蛮行で当時中東諸国で有名。

恐らく十字剣/ハタイ共和国の前身の国家は十字軍に蹂躙。

騎士たちは戦利品と聖遺物を求める。

そこで”不死の呪いをもたらす聖杯”を十字軍に提示。トリガーが十字剣の紋章なのを考えると、十字剣に関わる者が所持していたか、作り出していたはず。

神の奇跡を求めた蛮勇な騎士に与えるある意味最も重い罰/呪い。

しかし騎士はその呪いを祝福として享受。神の奇跡として疑わない。

二人の兄弟は帰還し、一人は残るというところから、今後その不死性を奇跡として求める新たな騎士が訪れるのを危惧した十字剣の兄弟が神殿を要塞化。探索者を抹殺。

そして数百年…

 

みたいな。

聖杯ももともとはキリストの聖杯だったけれど、十字軍の遠征による蛮行が神の怒りに

触れ、聖杯は不死をもたらす呪物となった――とかでも面白いかもしれない。

 

そんなことを妄想したのでした。 

【映画】サブジェクト8/The Removed(2012)【感想】

原題は切除(The Removed)。隔離された治験、とかけてるかも。あるいは殺す、片付けるといったニュアンス。

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簡単な実験を3日間受けるだけで1000ドル支払われる高額の治験アルバイトに応募したレイシー。研究施設に赴くとそこにはレイシーの他に7人の治験アルバイトが集められていた。詳細を知らされぬまま実験はスタートされ、室内に送り込まれた謎のガスを吸い込みレイシー達は意識を失ってしまう。数時間後、目を覚ました8人は研究員達が全員姿を消し、施設には自分達だけが取り残されている事に気付く。果たして何の為の実験なのか…。レイシーは実験が始まる前、研究員達がガスマスクを着用し慌ただしく作業している姿を見た事を思い出し、一抹の不安を覚えるのだった。

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 出だしでだいたいオチが分かる映画なので、感染型ゾンビ系初心者にオススメといったところでしょうか。ストーリーは王道です。

唯一のグロシーンが最初の被験者さんの髪が抜けたり爪が剥がれたりのシーン。要注意。あとは流血耐性があれば大丈夫かと。

余談ですが最近ゾンビパウダーって廃れましたね。あとゾンビは死体ベースだったのに最近は死体じゃなくてもゾンビでひとくくりですね。「28日後」とか「ヘリックス」とか”ゾンビ”って言われがちですが、厳密には”感染者”カテゴリーですよね。「ワールド・ウォーZ」は…致死性感染だからゾンビなのかな。

前半は被験者の人間性の紹介を兼ねた自己紹介タイムですが、その人間性/性格が作中に活かされていることはほとんど無いです。なので前半寝てても構わないくらい。カップリング把握していればいいくらいな。個人的には登場人物に”突出したバカ”と”ヒステリー”がいないのが良い気がします。この2つのタイプは映画ストーリー上、トラブルメーカーかつ私にとっては萎えさせる原因のキャラクターです。

主人公達が治験で投与された薬、もといガスはいろいろな意味で致死性…感染したら殺しあうほど凶暴性が増すとか、頭破壊されない限りはわりと動けるという、軍が開発したガス兵器なので最初から詰んでます。逃げても冒頭で始末されていたので、この治験に選ばれた地点で詰みだったわけです。ワクチンがどうこういってたけど実際はそんなものナシ。もともと敵対国を自滅させるためのツールとして開発しているガス兵器らしいのでワクチンが無いほうが好都合なのでしょう。

かなり主人公は頑張ったのですが虚しいですね…。ちょっと報いて欲しかった。

 

この映画で非常に良かったと思うのはBGMです。ラストに流れるBGMはすごく良いと思いました。ただこれは嗜好性があると思いますので個人的にはオススメ、というにとどめておきます。

 

まとめると、ストーリーなどはごくごくフツーです。サラッと観る分には良い映画だと思います。

【映画】スター・ウォーズ フォースの覚醒/Star Wars Episode VII The Force Awakens(2015)【感想】

SF好き、歴代のスター・ウォーズ好きには賛否両論と言われていますが個人的には大好きな映画の一つになりました。

映画を超えた史上空前のエンターテイメント『スター・ウォーズ』。フォースを巡る新たなる伝説が幕を開ける。砂漠の惑星で家族を待ち続けている孤独な女性レイは、謎のドロイドBB-8とストームトルーパーの脱走兵フィンと出会い運命が一変する。一方、十字型のライトセーバーを操るカイロ・レンに率いられた帝国軍の残党であるファースト・オーダーは、消えたとされる最後のジェダイルーク・スカイウォーカーの行方を追っていた。銀河に新たな脅威が迫る中、レイたちはハン・ソロとチューバッカに出会う。

以下、ネタバレ含めて感想ダラダラ。

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【映画】ABCオブデス/The ABCs Of Death(2012)【感想】

短編26集…26通りの「死」とは…これはなかなか。しかも邦人監督も参加とは知らなかった。ABCオブデス2の方を知ったので、まずは初代からと思い視聴。

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☆アルファベットー文字から描いた全26編、5分1本勝負のホラー・バトル! 世界選抜26人の監督。その強烈な個性が、あなたの痛点を容赦なく"死激"する!

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予告編の動画にあるクレイアニメーションの「トイレ」は昔YouTubeで視聴した覚えがあり、短編ながらも非常に嫌な気分にさせられたので(褒)期待しながら視聴。

 

A:Apocalypse「アポカリプス」いきなり流血。ゴア表現。しかし…死なない?期限までに旦那さんを殺そうしていたが間に合わず、奥さんバレないよう頑張ってみたようですが…なんだか失敗?外からは空襲っぽい音がして終わり。正直良くわからない…。旦那さんはすでにアンデットか何かだったのか。どうして空襲が来る前にバレないよう殺さなければいけなかったかとか。

B:Bigfoot「ビッグフット」よくわからなかった。ビッグフット関係無かったよね?真夜中の訪問者?とりあえず子どもが無事ならオールオッケー。

C:Cycle「サイクル」ループ系短編。なんでもう一人の自分が自分を殺してるのかよくわかりませんが。閉じたループでもないので、ただ自分が自分を殺すサイクルが生まれただけの物語。

D:Dogfight「ドッグファイト」これは好き。ちょっと悲しい、でもちょっといいお話。最初のドッグタグとか張り紙とかで概ね予想はできました。かなり緊張感のある映像によく撮影したと感心も。犬vs人間、どうやって撮ったの?すごい。オチとしてはどっちが飼い犬なんだかとも思いましたが。

E:Exterminate「駆除」これもなかなかホラーな物語です。オチは生理的嫌悪感を刺激する映像なので人によってはトラウマものでは?

F:Fart「おなら」ギャグかよ!ホラーとかそんなものじゃない。百合とかいいんですが嗜好が高度すぎて私にはちょっと…ついていけない…すごくハイレベルです…出したものがどうして戻るのかとか…戻るときにあなたと合体したいというか…HENTAIだーーー!!

G:Gravity「重力」サーファー視点(POV)で色合いとか好きです。でも意味が分からない。

H:Hydro-Electric Diffusion「水電拡散」CGというにはキグルミ感がたまらない映像に味があります。前世紀アニメーションギャグを実写でやったらこんな感じだ!というような作品。映画「マスク」みたいな感じかな。最終的にメルトダウンして溶解したみたいだけど…題名と意味がわからないよカヲルくん!これもギャグなのかな。

I:Ingrown「内向」夫婦喧嘩か夫婦のすれ違いの末、拘束した奥さんに洗剤を注射…かな?演技が良い作品と思う。タイトルから考えるとこの夫婦はお互いの不満点を外にだすこと――会話を一切交わしていないので、そこから生まれたホラーだと思います。

J:Jidai-Geki「時代劇」お、日本だからJ!?と最初は短絡的に思いました。介錯人が勤めを果たそうと思う度に下手人が変顔を仕掛けてくる。なので仕事/精神統一が出来ない。変顔もグロいけどだんだんギャグになっていく。「どうした?」じゃない…はよせいwww最期は見事な仕上がり。

K:Klutz「不器用」アニメーション。トイレで頑張って力み排泄された●が何故か必死の抵抗。しかも付いてくる。そして来たところから戻って内臓破壊、反対の口から出て死亡。これはヒドイ。

L:Libido「性欲」おっぱいが見れるホラー。なぜか自慰合戦で速射できないと串刺しの刑…しかもオカズの内容はどんどんハードに…最終的に敗北。性欲の末路かな。

M:Miscarriage「流産」またトイレ…みんなトイレ怖いのか、トイレトレーニング怖かったかと思ってたら、さらっとハードな内容。本当に同じ5分なのか。直前に観たLの方が長く感じたので時間というのは相対的だと変なところに感心した作品。

N:Nuptials「結婚」インコ頭いい!流石インコ!

O:Orgasm「オーガズム」色合いが綺麗。広告的な映像。抽象的なヴィジョン。物語はSMちっくな快楽の果ての死、といったところでしょうか。ホラー感はあんまりないです。

P:Pressure「重圧」娘?の誕生日になけなしのお金と併せて素敵なプレゼントを、と思うも男に奪われてしまう。家も追い出され、それでも”売り”を続ける。藁にもすがる思いで始めた仕事で…。そして手に入れたお金でプレゼントを買えた。題名から考えると「重圧」を自分よりも弱者に向けることで彼女(主人公)は救われたのかもしれないけど、個人的にはそんな世界は嫌だと思う。物語としてはかなり残酷。

Q:Quack「アヒル」おっぱい!ってかまさかの製作者視点の怖い話wおっぱいはただ撮りたかっただけかい!多分26作品のなかで一番笑った作品。

R:Removed「切除」体から数多何かを切除され続けたものが脱出する話し。切除された主人公の皮膚は溶液に浸すとフィルムに。人々はそれを欲しがり、主人公を賞賛しているようですがどうやら望むものではないようで。主人公は脱出を決意し自身の皮膚を抉って弾などを取り出す。もしかしたら主人公の体は切除した部分から”望むものを出す”のかもしれない。しかし道半ばに事切れ、血の雨が降り注ぐ。意味はわからないけど好き。

S:Speed「スピード」雰囲気はマチェーテ・キルズとか彷彿とさせられる。あぁ…スピードとかけてたのかと納得。話もわかりやすくて良い。

T:Toilet「トイレ」出た―!●じゃないけど出た―!トイレトレーニングの恐怖!そしてクレイアニメでこのグロ表現。クレイアニメって好きな作品多いのですが、荒削りな感じの人形がまた気持ち悪いため作品のホラー要素を高めていると思います。私には26作品中最も気持ち悪い映像作品。

U:Unearthed「発掘」ゾンビもの…と思ったら吸血鬼POV。吸血鬼側の視点というのはいままでに無いと思います。題名は発掘なので眠ってたのに掘り起こされて退治されたのかな。どっちがケダモノか、的な。

V:Vagitus「産声」いきなりSF。結構好き。短編なのに背景にあるであろうストーリーをいろいろと想像したくなる作品。

W:What The Fuck!「カオス」アニメーションおっぱい。何故声優全部男かと思ったら…製作者側ホラー第二弾w自分たちが生み出し、ボツにしてきたホラー(怖いこと)に襲われて死亡するというwww草不可避www

X:XXL「ダブルエックスエル」道を歩けばデブは公害、といわれ傷心している女性。卑下されるほどビッグサイズではないのに…。そして思いつめた彼女は一番やってほしくない所業に出る!お肉が邪魔なのよと言わんばかりにお肉をカット!カット!カット!!ゴア注意な作品。途中途中スリムボディのカットが入るのがまたグロくて…見てられませんでした。26作品中一番グロい系ホラー。

Y:Youngbuck「ティーンエイジャー」幼児性愛者の獲物になった少年がやり返した的な。

Z:Zetsumetsu「絶滅」えっと…ちっぱいとか※※※とか※※※が※※※で、HENTAIだーーー×2。日本の監督作品はなんというか…こういうのがジャポニズムなのかと思ってしまうような…アングラなワールドでもうなんていっていいか…911とか311を意識した作品。布巾神といえばそれで〆られちゃうけど、台詞とか笑っちゃう。ある意味よく出来てる。布巾神だけど。

 

個人的おすすめ作品分類別。 

不気味ホラー:T

お気に入りホラー:R、S、V

痛いホラー:X

ギャグ:Q、W

HENTAI:F、Z

後半のストーリーが多いですね。個人的にはストーリーに重点をおくタイプなので話の意味がわからないと怖さが分からず、G、F、Q、W、Zなどは怖く感じませんでした。単発なので私はあっという間に観てしまった気がしますが5min×26=130min…全編通すと結構長いので人によっては苦痛かも。

 

まとめると日本人監督作品はHENTAI。ホラーの幅広さを感じる。

【映画】アナベル/Annabelle(2014)【感想】

死霊館スピンオフ映画アナベル。

『ソウ』、『死霊館』の監督ジェームズ・ワン製作!
“実在”する史上最も呪われた〈アナベル〉人形を基に描く戦慄のホラー!

全世界が最も戦慄した『死霊館』の前には
実在する呪われた人形〈アナベル〉の物語があった

死ヌマデ、遊ンデ。
死霊館』に登場した恐怖の人形の誕生秘話が、今ここで明かされる。
ジョンが妻ミアのために用意した最高のプレゼント――それは貴重なアンティーク人形。
だがその人形アナベルをもらった喜びも束の間、ミアたちの幸福は一転して惨劇へと変わる。

アグレッシブな幽霊/悪霊が観たいならインシディアスとかこれですね!

びっくり箱系ホラー映画。 死霊館もそうですがホラーというか…うん、そんなに怖くはない。怖さだったらオキュラス(怨霊鏡/Oculus/2013)の方が怖いと思う。音で驚かせるタイミングとか効果は抜群。もう一回見ても音で吃驚してしまう。

演出も綺麗。闇とか暗がりに対する怖さを生み出している。

 

ストーリーは、お隣で大変なことが起きていきなり幽霊かと思ったら、質の悪い犯罪者(人間)の侵入を容易く許す怒涛のオープニング。そんな映画前半は奥さんのミシンの使い方が怖くて怖くて仕方ない。指が針に近い上、テレビを見ながらのよそ見とか…。これで何も起きないはずがない。

そして霊障に誘発された産後、神父様の話を変に解釈して捨てたのに戻ってきた人形を迎え入れちゃう奥様。なんでだよ!そんな行動産後鬱ですらないよ!人形の顔、不気味に変わってるし!家を越したのは英断だけど持ってきちゃダメなもの持ってきたー!!

おまけに新居ちかくの古書店は怪しさ満載。(まさかキーになるとは夢にも思わず私は警戒しっぱなし)

アグレッシブな悪霊/悪魔によるアグレッシブな霊障…新居アパートの階段に落ちて(く)る子どもの絵とかサイレントヒルですか…バッドエンド用の収集アイテムですか。私はこの映画見ている間、何故かずっとゲーム「サイレントヒル」シリーズを思い出していました。霧も錆も出てないのに。それっぽいアイテムが出てきたので調べると…みたいな演出が多いからでしょうか。ゲーム的な展開に思います。私だったらそういう物が少しでも見えた地点で逃げ出してると思う…。

不自然で怖いものー!

そうですね…エレベーターのシーンはこの映画でミシンの次に怖いポイントですね。あそこは素晴らしいと思います。必見です。

そして主人公はゲームの主人公ばりの真相究明捜査を始めます。といっても刑事さんを召喚して現場写真強奪ですが。

てっきり敵だと思ってた怪しい古書店さん大活躍。

神父様は自分でフラグ回収。

後半はお待ちかね、悪魔が強力な霊障を披露。

ポルターガイストで刃物が飛んで来るのも怖いですが、オキュラスみたいに見てるものが信じられなくなる系の能力はズルい。チートだと思う。

最終的に犠牲/生け贄がどうしても必要だったので古書店員さんがその命を差し出すという幕引きに。

…解せぬ…!

悪魔の所業にしてはお粗末な点が解せません!

聖書でも自殺は大罪なので地獄に落ちるけど、自己犠牲の魂は神が見出すから悪魔のものにはならないんじゃないかな…。と、コンスタンティン好きな私は思うのです。

作中でも

神は犠牲を讃えます

自己犠牲が神を動かし、救いの手を差し伸べる

と、冒頭で触れているので。これは視聴者に古書店員さんの魂が決して悪魔の手に落ちることはないと、救済の余地があることを示唆していると思います。

そうなってしまっては悪魔的にも都合がわるいので、オキュラス並の能力を持っているなら、幻で見せた「赤ちゃんをアナベル人形に見せかけてお母さんに殺させる」ほうがずっといい筈。赤ちゃんの魂も入手できる上、あわよくば子殺しの罪を背負うことになる母親の魂(本命)まで…。

しかし結局どちらの魂も手に入らず、悪魔は今回失敗したため人形は行方不明になり、不思議な事に人手に渡り…やがて死霊館へ繋がる超常現象研究家ウォーレン夫妻の元へ行くことになるわけです…。

 

見終われば悲しいながらも、かなり救いのあるエンディングだったと思います。

古書店員さんは死なないで欲しかったですが…どこかで死に場所を探してた風な人だったけれど。

 

まとめると、怖さはさほどないけど吃驚したいなら外せない。音響素晴らしい!アグレッシブ悪霊。ちょっといい話し系ホラー。

【映画】キャプテン・アメリカ シビルウォー【雑感】

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・もう一度見たくなる娯楽映画。面白いし、考えさせられる。

・アベンジャーズ2は壮大なマーベル映画同窓会という感じだったけど、シビルウォーはそんな感じはしなかった。何が違ったのか…。

・キャップの恋の相談はもう大丈夫みたい。友人二人に見守られ(・∀・)ニヤニヤ。

・トニーの子どもっぽさがそこまで憎めない。

・バッキーが不憫。相変わらず捨てられた子犬キャラ

ジャーヴィス改ヴィションかわいいよ。服に服着てるようにみえるとかダッサイセーターがいいとか、突っ込みどころ満載だけど…かわいいよ。

・ヴィジョンとワンダが出ると危険。だって能力がチートだし規模が大きすぎ…。だからソコヴィア協定ができてしまうのも納得だけど、そもそも協定が今回の騒動のベース。X-MENが全力案件。

・未視聴のアントマン観たくなった。

・不透明な敵の姿が非常に効果的。悪役としてはレベル高いのではないか?アベンジャーズでロキが出来なかったアベンジャーズ分裂をやってのけた事になる!ロキさんあんなに頑張ったのに!

・ファッキン・マーティン・フリードマンのMI6キャラは素晴らしいと思う。

・ワガンダ王国はかなり曲者じゃないか?ヴィブラニウムの加工技術ももってるし離反アベンジャーズの受け入れ先だし…スピンオフ作品ブラックパンサーが出たら期待。

・ストーリーでは鏡合わせの自分という感じで、なんだかキャラたちの会話の応酬がブーメランというか。

・アベンジャーズ自体がもともと分裂した集団だったのだがいざというときは結束していた。能力的な信頼(アベンジャーズ)から共闘した信頼(アベンジャーズ2)をもって。しかし今回敵はその信頼を揺らがせるという手法。不確定要素が多いながらも一番効果的なとこを突いてきた。結果、分裂というか割る(マルドゥック・ベロシティからのニュアンス)感じ。仲違いと言うには関係に決定的な亀裂を生み出した。なのでオチとしても娯楽映画であるような大団円とは遠くいい意味でそういう期待を裏切っていたように思う。途中まではわたしも過去の遺物5人のウィンター・ソルジャー退治して終わるんだと思ってたから。

【映画】The L∞P 終わらない夏休み/Mine Games (2012)【感想】

The L∞P 永遠の夏休み(原題:Mine Games)

邦題がネタバレという映画。原題のまま出したほうが面白かったのではないでしょうか?マイン・ゲーム〜閉ざされた坑道で〜、とか。

あと私はレンタル店でホラーカテゴリーで発見したのですがミステリー/サスペンスカテゴリーらしいです。

謎の廃坑で、彼らが出会ったのは、彼ら自身の死体だった・・・

★彼らが目にしたのは“彼ら自身の死体"だった…。未体験のショッキング・スリラー!
物語の主人公である若者たちが別荘の近くで目にしたものとは“彼ら自身の死体"。同じ空間に同時に存在するふたりの自分、しかも片方は死んでいるというショッキングな設定の未体験シチュエーション!

★悪夢が永遠にループするソリッド・シチュエーション・スリラー!
「若者」×「夏休み」×「森の別荘」。一見何の変哲もないありふれた設定と思いきや、まるで異次元にでも堕ちたかのような悪夢と混乱が永遠にループする! 異次元・シチュエーション・スリラー!

★近年活躍の目覚ましいハリウッド期待の若手俳優たちをキャスティング!
ハリウッドのメジャー作品の重要な役どころで近年活躍の目覚ましい若手俳優陣をキャステイング! 自らの死体と対峙しながらもその謎に挑む若者たちを熱演!

【ストーリー】
夏休み―クレア、TJ、マイケル、レックスら8人は森の奥にある友人の別荘を訪れた。
豪華な別荘に興奮し、青春を謳歌する彼らだが、TJとレックスが別荘近くの坑道で、あるものを見つけた時から事態は急変する。それは・・・・・彼ら自身の死体!
手の込んだイタズラだと思いたい気持ちは、そのあまりにもリアルな遺体の前に消し飛んでしまう。
更に、ローズの体調の悪化や坑道の入り口に書かれた謎のメッセージ“悪循環を断て"、そして坑道の壁に書きなぐられた“これは一回目だ"の文字が彼らを混乱させていく。
果たして彼らは、この悪夢から脱出できるのだろうか?

 

出典:

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登場人物が多いのでざっくりメモ。

ライラ…多分主人公

ローズ…霊感少女で怖がり

クレア…金髪

ガイ…リーダーの品格

マイケル…精神的に不安定

TJ…しっかり者かと思ったらお調子者

レックス…トラブルメーカー

マット…出て…こない?!名前だけ。別荘にいるはずの人。恋人のサラも出てこない。

 

 ループものではTriangle(2009)とかLooper(2014)が好きです。バック・トゥ・ザ フューチャーは殿堂なので言わずもがな。

 

全体的に暗い映画(ストーリーではなく色が)でよく見えない。わかりにくいけどホラーとして見ればいいかもしれない。この映画ミステリー/サスペンスだけど。…いや、やっぱりよく見えない。見づらい。

 

前半(というか7割ほど)は非常にテンポ悪くダラダラ進む感じですが、見終わってから改めて観ると「あー」と感心する要素がちりばめられています。…まあループものだから当然か。私は二周目が楽しく見れました。不審な音や出来事があったらだいたい警告。しかし気づかない!気づきようがない。

見ている側もループしてると知らなければそれに徐々に気づきワクワクするかもしれませんが、先も言ったように邦題がネタバレ化してるためそれを楽しむことができません。

ストーリー前半から彼らは未来の彼ら自身から警告されてたりするのですが悪循環が断ち切れません。そもそもその警告が悪循環のきっかけになっていますから。

警告のために別荘に遺したメモ→別荘に滞在するきっかけに。

助けを求めて道路に→轢き殺しちゃうきっかけに。

マイケルを止めなきゃ→マイケルを暴走させる。

マイケルがマイケルを手助けするため死体を隠す→死体をまとめて発見、殺るか殺られるかの混乱の引き金に。

事態の混乱を避けるために隠蔽→事態悪化…これはこの映画やループものにかかわらずだいたいそうか。

あとトラブルのだいたいはレックスのせい。

 

何故彼らがループに巻き込まれることになったかも特に言及はされていませんが、ウロボロスの説明として引用されている”生き延びようとしている者の呪い”がこのループの主軸なのだと思います。

ローズは「坑道は私たちの世界のものじゃない」と言ってましたが、どうにもそれだけでは納得出来ないのですが…ガソリンスタンドあたりからループ世界なのではないかと。

 

よく分からなかった点。

・何故ローズには皆が死体に見えていたのか?

・何故ローズを殺したのか?(ローズのお茶に洗剤っぽいもの混ぜてた気がする)

・クレアは坑道で閉じ込められた後、クレアに出会ってからどうしたのか?(ローズの足首の傷をつけたのはクレア?)

・マイケルは何故薬を捨てたのか?その後どうしたのか?どうなったのか?

 

不明点ではローズ関係が多い…。ローズの足首の傷がほかの人には見えていなかった事、他の皆が死体に見えていた理由とかはさっぱりわからない。ローズは一番悪循環を断ち切る素養を持っていたと思うけど…私には止められないって早々に諦めちゃうし…なんで?

 

トライアングル(2009)ではループした分死体が溜まっていっていることがなかなか恐怖心を掻き立てると同時にループであることが納得できるのですが、このThe Loopではそういったことは全く無く、しいて言えば時空が歪んでいる感じに思います。リセットされている的な?最初橋にあった穴が未来無くなってたり…マイケルを閉じ込める部屋の鍵はすでにマイケルが持っているのですが、レックスが坑道で部屋を見つけたときには其処に在ったり。閉じたループならばどこかで還元できるポイントがあるはずなのですが…例えば鍵なら元にあった場所に戻すとか…チョークがそういう感じなように。しかしマイケルとクレア、死体に関してはそういうポイントが見当たらない。

オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014)だと「主人公が死んでしまうとリセットされる」と時空間が主人公を主軸としてループしてるのが分かるのですが、この作品ではそういう明確な起点が無いのです。

なのでループ系ストーリーが好きな方にももやっとする作品になってしまっています。

 

個人的には、完全に閉じたループではなく微妙に変化しているようなので彼らには悪循環(サイクル)を断ち切るワンチャンあると思います、どこかに。

完全に閉じたループというのはトライアングル。何をしても決して逸脱することができない。いわゆる賽の河原のような地獄になっている。ループ世界に還元できない終着点があるとそこに溜まり続ける。綺麗に回収してるのはバック・トゥ・ザ・フューチャー。ほころびが無い。オール・ユー・ニード・イズ・キルはリセットできる。

それに対しこの作品ではほんの少しですが変化があるようなのでエンディングがこれまでと違ったループ世界のオチを生み出したのではないかと。

オチネタバレ:最初に森で発見された身元不明遺体として書かれていたライラが生存(瀕死)。ガソスタに現れ、寝起きのライラがいる車のウィンドウを叩く。

個人的にはなんか不気味なオチになってたと思います。これでどうなっちゃうの!?って。こんなものを見たら別荘行くのやめることを決断してエスケープできちゃうかも…?むしろこれでループするなら君たちどんな思考回路してるの?でも先述のようにガソリンスタンドからループ始まってるなら…やっぱりムリか…?

 

まとめると、前半が苦行な分、後半の疾走感は爽快でもう一度見たくなるかも?その場合視聴者がループの虜。ストーリーは面白いけど放りっぱなし設定に誰も責任をとれない。邦題は謝れ。この邦題じゃなかったらもっと違った評価が出たと思う。