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せっかくなんで観た映画を徒然なるままに

【映画】デッドプール/Dead Pool(2016)【感想】

悪ノリの申し子、デッドプール

デッドプールはアニメのアルティメット・スパイダーマンでのエピソードをちらっと流し見した程度しか知らず、フューリーの養子だとか、スパイダーマンと仲良く仲悪いとか、軽いノリとか…そのくらいのイメージです。つまり全く詳しくはないです。

昔はアメコミ実写映画はつまらなくて大嫌いだったのに、サム・ライミスパイダーマン」や「アベンジャーズ」という面白い作品が出てから無視できなくなりましたねぇ…。

この映画は微ゴアアクション娯楽映画、頭をからっぽにして観れる映画!

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 こんなヒーローを待っていた!お行儀のいい正義の味方はもう古い!?
能天気で無責任。口からとびだすのは毒舌ばかり。子どものようなギャグが大好きで、すぐにブチキレる。美女には弱く、自分のことを「俺ちゃん」と呼ぶ軽さ。そしてハローキティのグッズを愛用する、お茶目な一面も!人類を守るなんて正義感は最初からゼロ。あくまでも自分のため、あるいは報酬のために戦う。生死を分ける戦闘の最中も、おしゃべりは止まらない。しかもカメラに向かって映画の観客に語りかけるサービス精神(?)も満点。誰もが惚れるスーパー無責任男がついに日本上陸!

 

 以下、ネタバレ感想をダラダラと。

 

ネタバレ…というほどネタバレになる展開は実はないですね…。可笑しい、笑える、という意味での面白い映画でした!

とにかくアクションに注視するか、お下品な台詞とキャラクター性に笑う、そんな映画です。基本的に”観てる人”を意識した画面構成がおおいですね。鑑賞者に語りかける脚本もありますし。それがデッドプールなりの周囲への気の利かせ方とも捉えられます。多分マメ、なんです。

 

オープニングの作りがゾンビゲームとかでよく見るような演出(こういうのはなんと呼ばれているのかしら?静止したシーンをいろいろな角度で見てる感じの)…デッドアイランドとかZombiUとか。綺麗な映像です。

中の人ネタで散らばる車内の小物の中に、財布に入ったグリーンランタンの切り抜き――主演のライアン・レイノルズが「グリーンランタン」出演――なので笑ってしまいましたwwデッドプールは財布は持たないから敵さんのかな。

OPのロゴ?が落書きで"Hi! I'm Deadpool !"だったのがこの作品らしいといえばらしい。

 

あとこの作品、微ゴアとかあるのでヒーローものと思って小さいお子さんと観るのは非推奨。あるいは注意が必要。Tedとかエイリアンシリーズが観れるなら大丈夫。(子どもには刺激が強いっていうのは、子どもを見下した大人のいいわけだとも思うんですけどね。でも子どもにトラウマを与えるようならば別!)

 

デッドプールはミュータント。強化人間…しかもウルヴァリンと同じような再生能力(ヒーリング・ファクター)を持っている。強化人間化活性血清と患ってしまった癌の効果(あとアジャックス/フランシスの虐め)後天性強化人間。そんな彼の容姿を腐ったアボガドがファ●クしたと表現したウィーゼル…なんか分かるような、ヒドイような。

銃器の扱いもかなり手馴れていて狙いも正確。なのでアクションは眼を見張ります。「リベリオン」が好きならハマる、癌…ガン&ソード最高です!

でもデッドプールはずっとしゃべっていて煩いというwww

いいやつなんだろうけど危ないやつ。それがデッドプール

 

X-MENとも関係があります。残念ながらエグゼビア教授は不在で、コロッサス(全身を生体金属オムニウムで覆う)とネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド(テレキネシス)が出動。これから他のミュータントもぜひ出ていただきたい。脚本でも「派遣できるのは2人だけ?」「予算がないのか」という自虐っぷり。

コロッサスはデッドプールX-MENにスカウトしたくご執心。ネガソニックは無関心。

ことコロッサスに関してはデッドプールにかなり長く粘着しているようで、隠れ家?にコロッサス型のサンドバックがあるくらい。愛されているデッドプール。愛されてるコロッサス。

そういえばウェイド・ウィルソンというキャラクターは「ウルヴァリン・ゼロ」にも出てたような(でもデッドプールという名前ではなかった気がする…)のでその頃からデッドプールの映画化は意識してたのかな…。「ウルヴァリン・ゼロ」はあんまり面白くなかったから内容殆ど覚えてないけど最期生き残ってた…と思う。

 

敵役のエンジェル・ダストは「ワイルド・スピード ユーロミッション」に出ていた格闘家ジーナ・カラーノ!彼女はもう女優に転身してたんですね。相変わらず美人で胸も大きい…っょぃ。コロッサスが紳士なのでぽろりはなかったけど。デッドプールですら叶わなかった生体金属をものともしない戦いっぷりを披露。

 

ラスボスのフランシスことエイジャックスは…あまり「これ!」というインパクトがない、フツーの悪役。痛覚がない強化人間なので怯むことがなく強いですが、このタイプ強化人間は実は脆弱だと思います。戦いの最中では無理しても平気なので強く見えますが、自分が瀕死の重傷を負ったことも気づかないなら兵士としては消耗品に思えてしまいます。何らかの組織の末端エージェントタイプに思いました。ヒドラの捨て駒とか。

悪役にしてはパッとしないのが残念。

 

タクシー運転手のドピンダーもいいキャラなので今後の活躍を(あれば)期待したいですね!恋敵のいとこをトランクに押し込む男気を見せましたし。デッドプールの協力者…と言うには貢献度は低いですがよき友じゃないかと。

 

友人のウィーゼルもなかなか。基本的に良い奴。貢献度も高い…のに私には印象が薄いキャラの一人に…。

 

ストリップ・バーでスタンリー先生のご存命とお元気さを確認。

 

ストーリーは単純で懲悪ですが勧善はありません。

「敵を赦す?そんなのファッキン★」

と、キャプテンがいたら血管切れてそうなヒーローです。(デッドプール自身は「自分はスーパーだけどヒーローじゃないしなぁ」と言ってましたが)もしシビルウォーにいたら…どっちにもつかず尻をかいてそう。

 

他映画へのパロディというか皮肉った台詞やシーンが組み込まれクスっとさせます。「127時間」「96時間」あとやっぱり「グリーンランタン」、それに「フェリスはある朝突然に」までww他にもいくつかありあましたね…そのへんもチェックするとより面白いかも。

 

でも何ででしょう…

不思議に憎めないんですよね…。下らないと一蹴するには勿体無い面白さが。

これがデッドプールの魅力なのかと感心してしまいました。憎めない系キャラクターでしたら最近はアントマンも上がるんですが、もう一回観たいという気は(そこまで)起こらないのに、デッドプールはまた見てもいいかなと思ってしまう。つまり面白かったんです。「テッド」に似てる気がします。(だから予告でもくまのぬいぐるみに挑発してたのかしら?)

人には下品すぎ!という人もいますがそうでもないですねぇ…台詞の下品さでは「テッド」「キック・アス」くらいですね。すぎることはないです。

 

頭にナイフが刺さってしまった時、恋人のヴァネッサの周りに変なもの(幻覚?)が見えてるシーンには笑って声が出そうになりました。「うわああ!(アタマが)ヤバいことに!」ってwなんか可愛いキャラクターなのがまたwwエンディングロールにも出てきてキャストにツッコミを入れてるのも和みます。ジーナ・カラーノ好きみたい?

 

ラストは続編を示唆する終わり方で〆。ケーブルという相棒キャラクター登用模索中…コロッサスと取り合いになるんですかね?

シールズというか是非アベンジャーズに絡んで欲しい。

 

これほどストーリーに特に感心も感想も持たせずに、オモシロイと思わせる作品はあまりないと思います。

キャラクターの魅力を最大限引き出していると思いますので軽い気持ちで観てハマって欲しいw

地上波で放送になった場合、いろいろカットされてしまうと思いますので、アクションの疾走感を堪能したければこの作品は映画館/レンタルを強くおすすめします。

それともしアントマン2とデッドプール2が同時公開だったらデッドプールの方を観そうですw  

 脚本が思わずツッコミを入れたくなるような感じだと尚いいなー、なんて思います。